車から降りると腰が痛い…そのシート角度、今の腰に合っていますか?

「運転しているときは大丈夫なんですが、車から降りるときに腰が痛いんです」
患者さんから、こんなお話を聞くことがあります。
車から降りる瞬間に痛むと、
「降り方が悪いのかな?」
「腰をひねったからかな?」
と思いますよね。
でも私は、そんなとき降りる動作だけでなく、その前にどんな姿勢で座っていたのかも確認します。
「普段、シートはどのくらい倒していますか?」
実際に患者さんへ聞いてみると、
「少し倒しています」
「結構倒していますね」
という答えは珍しくありません。
多くの車のシートは、座面が後ろに向かって傾斜しています。
その座面に座り、さらに背もたれを必要以上に倒すと、座り方や身体の状態によっては骨盤が後ろに傾き、背中が丸まりやすくなることがあります。
もちろん、シートを倒すこと自体が悪いわけではありません。
直角に近い姿勢を無理に続ける必要もありません。
大切なのは、
「今の自分の腰の状態に、この角度はどうだろう?」
と考えてみることです。
運転中は痛くない。だから気づきにくい
ここが今回、一番お伝えしたいところです。
運転中に痛みがなければ、その座り方に問題があるとはなかなか思いません。
ところが、その姿勢でしばらく過ごしたあと、車から降りようと身体を動かした瞬間に腰が痛む。
すると、どうしても「降りる動作が悪かった」と思ってしまいます。
でも身体を考えるときは、痛みが出た瞬間だけではなく、
「その前に、どんな姿勢で過ごしていたのか?」
にも目を向けることが大切です。
今日、いつものシートを確認してみてください
次に車へ乗ったとき、自分のシートを一度見てみてください。
「思っていたより倒していないかな?」
もし必要以上に倒していると感じたら、少しだけ起こしてみて、腰の感じがどう変わるか確認してみてください。
「何度が正解」と一律に決める必要はありません。
体格も違えば、身体の状態も違います。
今の自分の身体にとって、無理の少ない角度を探す。
まずは、そこからで十分です。
まとめ|痛みが出た瞬間だけを見ない
車から降りると腰が痛いからといって、降り方だけに原因があるとは限りません。
その前に長く過ごしていた運転中の姿勢やシートの角度にも、身体を考えるヒントが隠れていることがあります。
「運転中は痛くないから大丈夫」ではなく、「今の腰にこの角度はどうかな?」
次に車へ乗ったとき、一度だけ思い出してみてください。
健康の教科書
健康は、毎日の小さな気づきから始まります。
私たちは、症状だけを見るのではなく、その先にある「あなたらしい毎日」を大切にしています。
「健康の教科書」が、皆さまの毎日を少しでも健やかに過ごすきっかけになれば幸いです。
気になる症状やお困りごとがありましたら、お気軽にご相談ください。
編集後記
今回のテーマも、患者さんとの何気ない会話から生まれました。
痛みが出た動作だけではなく、「その前に何をしていたのか」を考えてみると、今まで気づかなかった身体の使い方が見えてくることがあります。
普段何気なく使っている車のシートも、自分の身体を見直すきっかけのひとつになればと思います。

